あなたに届けたい7つのノンフィクションストーリー ストーリー2
5月7日は世界エイズ孤児デーです
5月1日から始まったPLASがお送りする世界エイズ孤児デーキャンペーン Pieces for Peaceの二話目のエイズ孤児に関するストーリーです。
このお話は、実話に基づいています。
少しでも多くの人が、エイズ孤児に関心を持ち、子どもたちが置かれている状況に目を向けてくださればと思います。
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伝えたいこと
ケニアの首都、ナイロビから10時間離れたウクワラという村で
88歳のおばあちゃんと6人の孤児で暮らしている家族と出会った。
少女の名はアリス。13歳。
アリスの家は、一家を支えるおばあちゃんが高年齢で働くことが出来ないため親戚からのいつ途絶えるか分からない、わずかな支援で生活している。
食事といえば、1日に1回か2回で、ほとんど栄養のない食事しか食べることができない日もある。
そのせいか、アリスを始めこの家の子どもたちはみな年齢のわりに体が小さい。
アリスのお父さんはエイズで死んだ。
お母さんもエイズで死んだ。
アリスもエイズに体を蝕まれている可能性があるけれど、エイズの検査は受けていない。
家から診療所までは、大人の足で歩いても2時間。
おばあちゃんと小さな子供たちにはあまりに遠すぎる距離。
僕が「何か伝えたいことはありますか? 」と尋ねると、
「これを見て」
それまで黙っていたアリスが突然口を開いた。
僕に自分の右ひざをみせてきた。
一瞬言葉を失った。
こぶし大ほどのしこりができていた。かなりの大きさだった。
「歩くと痛いの」
口数の少ないアリスは、ただ一言そう言った。
成長と共に、こぶしが大きくなり、最近では歩くときに痛みを感じ、脚を引きずってしまう。
しこりは、彼女の腕にも見られた。
僕はエイズ孤児の現状を目の当たりにした。
しこりは幼い頃にもあったという。
そのころはお父さんもお母さんも生きていて少ないけれどお金もあった。
診療所にも行くことができた。
でもエイズで2人がいなくなって、しこりはどんどん大きくなった。
あの頃は診療所に行けたのに。
診療所にさえ行くことができれば、この痛みから解放されるのに。
アリスは治療を受けることができないまま、生活している。
「病院に行きたい。治して欲しい。」
最後にアリスはそう言った。
けれども、彼女は診療所にいくことができない。
エイズ孤児である彼女の痛みを知った。
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